吃音者になりやすい人の特徴

同じ環境で同じ状況の出来事が起こった場合、その出来事に対する感じ方は十人十色です。

例えば、会社で上司に叱られたとします。Aさんは、何も気にせず普段通りに生活をしています。Bさんは、次は叱られないようにもっと仕事を頑張ろうと思います。

そしてCさんは、叱られたことでひどく落ち込み仕事が手につきません。このように同じ状況であっても本人の受け取り方でこんなにも違ってきます。吃音も同じです。先天的に吃音になる素質があったとしても、症状の現れ方や吃音の重さなどが違います。

また、兄弟姉妹のように同じ家庭環境で育っても吃音になる人とならない人がいるように十人十色です。特に吃音になる性格はありませが、吃音が発症しやすい考え方や吃音を悪化させてしまう環境を作りやすい性格はあります。そのため吃音の人でもその人によって苦悩している人もいれば、社会的に活躍している人もいます。

①心当たりありませんか?

一般的に、几帳面、真面目、心配性、他人に気を遣う人が吃音になりやすいと言われています。心当たりのある人は下記の要素もチェックしてみてください。

  • 周囲の環境の些細な変化にも気づくことが多い
  • 静かな環境が好きで、騒音を聞くとイライラして落ち着かない
  • 芸術や自然に心を動かされる
  • 他人の気持ちを敏感に察することができて優しい
  • 想像力が豊かで、思慮深い
  • 子どもの頃から「引っ込み思案」「敏感」などと言われていた
  • 人から注意を受けると意識しすぎてうまく動けない
  • 刺激の多い日々や環境が続くと静かな環境に身を置きたいと強く思う

これらの要素は、HSP(Highly Sensitive Person)と言われ、感受性が強すぎてしまい生きづらさを感じている人たちです。日本人では5.6人に1人はいます。HSPの人も吃音になりやすい性格です。

②吃音になる人は優秀な人

世界の偉大な人物に吃音者が多く存在することが知られています。前述したように、吃音になりやすい特徴として感受性が強いことが関係しています。

豊かな感性を持ち、芸術面で優れている場合や繊細で微妙な変化に気づいたり、細やかな他者への配慮ができたり、強靭な精神力や鋭い判断力などを持ち合わせている人たちです。このような人たちは、物事を極めたり、広い人脈を作ることができたりとさまざま分野で活躍する可能性を秘めています。

しかし、全ての吃音の人が当てはまるわけではありません。優秀と言われる人達は、吃音であることを忘れるくらい夢中になるものに出会うことで偉業を成し遂げたと言えます。

③事実、吃音者に有名人・芸能人は多い

意外なことに、私たちが知っている有名人や芸能人にも吃音を抱えた人がたくさんいます。

研究者や作家・スポーツ選手などの有名人だけではなく、政治家やアナウンサー、俳優などの「言葉」をよく使う職業をしている人の中にも実は多くいます。

華麗な演説を行い、人々を魅了してきた田中角栄氏(元内閣総理大臣)も幼い頃から吃音で悩んでいた一人です。彼は、浪花節で吃音を改善したことで有名です。

吃音を原動力に!

アナウンサーの小倉智昭さんは、幼い頃から重度の吃音で同級生にからかわれていました。

この経験が原動力となり「同級生をいつか見返えしてやる!」という強い意志が生まれ、アナウンサーへの道を切り開いたそうです。仕事以外では、吃音が出てしまうことがあるそうですが、現在では、「とくダネ!」のメインキャスターとして活躍されています。

吃音克服のきっかけは、今の仕事!

現在も俳優・女優として活躍している、ハリウッドスターのブルース・ウィリスや秋野暢子さんは、若い頃に演劇をする機会があり、セリフを吃らずに言うことができたことがきっかけとなり吃音を克服することができたそうです。

大勢の人の前で演じている姿を見ていると吃音で悩んでいたとは想像がつきません。

吃音を個性に!

独特の歌い方で有名になったスキャットマン・ジョーンズ氏(ミュージシャン)は、吃音を武器に「テクノスキャット」という新しいジャンルの音楽を生み出し全世界で600万枚以上のCDを売り出しました。

歌っている時だけ吃音が出ないそうです。また、桂ざこばさん(落語家)も、吃音を個性にして活躍されています。

その他(敬称省略)

マリリン・モンロー(女優)、ジュリア・ローバーツ(女優)、タイガーウッズ(ゴルフ)、木の実ナナ(作家)、釈由美子(女優)、清水宏保(スケート)、内藤大助(ボクシング)、大江健三郎(作家)、藤沢周平(作家)など多くの有名人がいます。

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